跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
嗣成さんが俺と智成様の為に、花材と花器を用意してくれた。


桃は俺たちの姿を間近で見守る。



嗣成様の用意した花材は正月の花材。


「松か…」


智成様は慣れた手つきで、松をしならせていく。



「微妙な手加減が必要なんですよね…」

桃は俺が教えた通りの説明で智成様に話し掛ける。


「そうだよ~。女性に触れる手つきと同じ…微妙な手加減が必要…」


「・・・」


桃の頬はポッと赤くなる。


「智成様が言うと…何だか…凄く…別の方向に行くんだけど…」


「何が?」


「何って…」


「俺は至って普通だが…誤解する…お前の婚約者が悪い」

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