跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
白髪混じりの肩までボブに切り揃えられた長い髪。

切れ長の瞳の眼光は威圧的。


どちらかと言えば、和也は母親似みたい。


メイクの似合いそうな美人な顔だし。


茶髪に染めて、毛先をクリクリ遊ばせた感じの髪型の和也がとても、華道を次期家元には見えなかった。



「!?」


私たちの前に御膳が運ばれてきた。


出てきた料理は料亭のような雰囲気。


「まぁー召し上がってくれ…桃さん」


「はい」


私たちは4人でランチを食べる。



「足崩してもいいよ。ずっと正座は…キツいだろっ?」


「うん…でも…」


和也は私を気遣ってそう言ってくれたけど、目の前に座る和也の両親の手前…自分だけ足を崩すのは、気が引けた。






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