跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
「誰っ?こいつ…誠一郎さんじゃあないよね」


元カレの名前を口にする塁。
近くの小学校のグランドで毎週、日曜日…練習している草野球の帰りだった。
真っ白なユニフォームは砂埃で汚れていた。




「俺は緑川和也…弟さん」


「うん。桜瀬塁です」



「君…野球やってるの??」

和也は塁の姿を興味津々に見つめる。


「兄ちゃんも野球してるの?」


「俺は小学校時代だけだ・・・俺のチーム…全国優勝したんだ。『目黒ジャガーズ』って知ってるか?」


「兄ちゃん…あそこのチームだったの?ポジションは?」


「ピッチャー…君は?」


「俺も同じ…」



和也と塁は野球の話で盛り上がった。


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