跡目の花嫁さん~家元若旦那の極上のキス~
「・・・」


お父さんは缶ビールを一口飲み、唸るような小さなため息を漏らす。



私と和也、お母さんの視線がお父さんの口許に集中する。



「桃を大切にしてくれるなら…私は何も言わない…」


「ありがとうございます。お義父さん」


「・・・俺はまだ、君のお義父さんではないぞ」


「すいません・・・つい、調子に乗ってしまって…」


「ねぇ?和也さん。今度の日曜日…試合するんだ!俺のピッチング見てよ!!」


「あ、いいぜぇー。俺の言われた通り投げろよっ」


和也は塁のピッチングコーチになっていた。



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