美女がダサ男に恋をした!?
あー、なんか、楽しい。
すっごく楽しい。
「もうちょい右!…はいストープッ!!」
「え?でももう少し左からの方が…」
「いいの!」
「…はい」
「じゃぁさっさとアーム降ろして!」
「は、はい…いけますかね?」
「いけるいける……わっやったぁー!取れたー!!」
「やりましたね!!」
六回目の挑戦にして、ようやくウルトラマンぬいぐるみをゲットすることに成功した。
跳び跳ねて喜ぶあたしに、河田がそれを差し出す。
「どうぞ」
「え、でもお金出したの河田だし…(全額)」
「いいですよ。僕より牧瀬さんに貰ってもらった方が、こいつも嬉しいと思いますし」
そしてニコッと小さな目をさらに小さくして微笑む。
「…あ、ありがとう…」
…嬉しい。