†蝶鬼鈴Ⅱ†
目の前には、以前と何も変わらない土方さんの姿があった。
「探したんだぞ…。」
『…すみません。』
周りはガヤガヤと賑やかなのにも関わらず、とても静かに感じた。
辺りの音など耳に入ってこない。
私は、そんの中で逃げたい気持ちを抑えながら向き合った。
「戻ってこい。」
え…?
次に聞こえた言葉は意外なものだった。
あの、土方さんからそんな言葉が聞けるなんて。
もっと怒鳴られるかと思ったのに。