†蝶鬼鈴Ⅱ†


私の声を遮るように、向こうから土方さんを呼ぶ声が聞こえた。



まずい…。
早くどこかに行かなきゃ。


『あの!土方さん…』


「ああ。分かってる。」


良かった。
黙ってくれるってことだよね。


「だか。明日、同じ時間にまたここに来い。分かったな?」


私は、はいとだけ返事をして。


急いでその場を離れた。



そう言えば。
土方さんは、いったい紗枝の何を伝えたかったんだろ。


まぁ、とにかく。
時間かなり遅くなっちゃったから急がなきゃ!!






< 32 / 124 >

この作品をシェア

pagetop