†蝶鬼鈴Ⅱ†
そう言えば、私。
昨日助けてもらったのに、お礼していない!
『それより土方さん…。』
「なんだ。」
『昨晩は助けてくれて、ありがとうございました。』
そう言うと、土方さんは一瞬目を見開いてこちらを見ていた。
どうしたのかな。
「ぁ…ああ。何言ってんだよ、当たり前のことだろ。」
土方さん…。
私をまだ、そうなふうに思ってくれているんですか。
涙をおしこらえる私には気付いていないのか
私をジッと見てくる。