†蝶鬼鈴Ⅱ†
姿が見えなくなったとたん、緊張の針が途切れたのか…
はりつめていた空気が、一気にやわらいだ。
「これで、静乃ちゃんの居場所が分かった。」
「あぁ。齋藤!早速だが、明日から捜索を頼む。」
「承知しました、副長。」
どの位の時間が過ぎたのだろうか分からないが。
わずか数分の出来事が、数時間に思えた。
「なぁ。あいつ、最後笑ってなかったか?」
「あぁ?何言ってんだ新八。あいつが笑うようなたちかよ。」
そう原田さんが否定するが、何か納得がいっていない永倉であった。