†蝶鬼鈴Ⅱ†


「お、お前が新人か。」


『ぁ…よろしゅう。』

入った瞬間に声をかけられたものだから

つい声が裏返ってしまった。


最悪だあ…。
チラッと前を見ると、相手の人はニヤっと微笑んだ。



「まぁ、そう固くなるな!芸子の方言に慣れていないな?」


『………………。』

私、そんなに片言になってたかな。

「俺の前は普通にしゃべって構わんぞ。」



戸惑っていた私に気をきかせてか、

そう言ってくれた。






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