†蝶鬼鈴Ⅱ†



そのお客さんは、どうやらこちらに向かってくる様子だった。


特にきにかけず、通りすぎようとした時




「おい。」


ちょうど私の目の前に来た瞬間、声をかけてきた。


これって、私に話しかけてるよね?



『はい。何でしょう?』



そう答えながら、私は顔を持ち上げた。



「かわらはどこだ。」

『そちらでしたら、あちらの角を曲がった所にございます。』




私は、体をひねり手を向けた。






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