†蝶鬼鈴Ⅱ†


私は、ひたすら足に動けと叫ぶ。

心臓が今にも張り裂けそうな思いを抑えながら



刻々と近づいてくる紗枝に、私は何もすることが出来なかった。




「そんな怖がっちゃって。馬鹿だよね。あんたも、奴等も。」




私の前に止まると、そう憎らしく散らした。






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