母へ


昼は保険の外交員。


夜はスナック。


疲れ切った顔を、今でも忘れない。


必死になって育ててくれた。


それなのに。


その頃は何もわからなかった。


何も。


子供だったなぁ、と今なら分かる。


でも分からなかった。


僕が子供だったから。


本当にごめんなさい。


親不孝な息子で。


< 3 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop