母へ


人生でたった一度、あなたに殴られたよね?


不登校になって学校を辞めると言った時。


後にも先にも一度だけ。


どれだけ失望させたか、今なら分かる。


辞めなければよかったと、今なら分かる。


行きたいけれど行けない。


行かないといけないけれど行けない。


そんな息もできない毎日。


ある日、言ってくれた。


「やりたいようにやれ」と。


笑ってくれた。


やっと、


息ができた。




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