幸せである理由
「こんな時間に飛び出して何してんの。」




「っ……!」




いつものお決まりの言葉を言う蒼斗。




(…っ…どうして…っ……)




「聞いてんの?」




『聞いてるよ!!失礼な!!…心配してくれたんだよね?ありがとうっ!!』




いつもならそう言ってた。




でももう忘れなきゃいけないの…




きっといつものように差し出されているはずの手をとってはいけないんだ…




私は顔を上げないまま震える声で答えた。




「…っ…帰ってよ…っ…」




心とは全く逆の酷い言葉…



蒼斗はきっと驚いる…。



私は罪悪感で押し潰されそうだった…




我儘に自分の欲をぶつけて…


勝手に気持ちを告げて…


せっかく心配して来てくれた蒼斗に酷いこと言って…



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