悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
3.許せないこと
――――15分後。
マンションに到着するや否や、玲士は灯里を浴室へと放り込んだ。
「……っ!」
驚き振り仰いだ灯里の唇に、玲士の唇が素早く重なる。
浴室の壁にトンと背を押し付けられ、灯里は恐怖のあまり思わず顔を逸らそうとした。
が、そんな灯里の両頬を玲士は素早く押さえ、深く激しく口づける。
……逆らうことは許さない、とでもいうかのように。
燃えるような口づけに頭が蕩けそうになる。
灯里は体を固まらせたまま玲士の唇を受け入れていた。
しかし玲士の手が服に掛かった瞬間、灯里はびくっと背を震わせた。
「……れ、玲士……っ」
灯里のコートやスーツを玲士の手が素早く剥ぎ取っていく。
いつになく手荒な玲士の手に、灯里は思わず声を上げた。
「なっ、なにす……っ」
「何って。消毒だけど?」