悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~



玲士は二人の未来のために、あの女に立ち向かう覚悟を決めてくれた。

なのに自分は……。


灯里はぐっと唇を噛みしめた。

――――玲士より大事なものなど、何もない。

いつも灯里のことを考え、灯里の幸せのために最善を尽くしてくれる玲士。

自分も、玲士の幸せのためにできることをしたい。


玲士が何を望んでいるのか……。

玲士の幸せのために、自分は何をすればいいのか……。


――――玲士が帰ってきたら、ちゃんと話そう。


灯里は決心し、再びシーツに顔を埋めた。



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