悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
「おねえちゃん、ぼくのお嫁さんね!」
「……へ?」
「でね、これがぼくたちの子供!」
と言いながら翔太がバケツの中から取り出したのは……。
灯里も良く知っている、機関車に顔がついたキャラクターのプラ人形だった。
ハハと笑いながら恐る恐る玲士を盗み見ると。
玲士はとてもにこやかな顔で二人の様子を眺めている。
「……っ!!」
灯里はヒィと息を飲んだ。
――――玲士の笑顔が非常に恐ろしい。
あの、あくまでままごとだから!!
と必死に視線で訴えるが、そんな灯里の視線の先で亮士が玲士に話しかける。
「翔太は本当に灯里さんを気に入っているな~。あいつ、本当に好きな子じゃないと『お嫁さん』役をさせないんだよ」
「へぇ……。そうなの?」
「何歳でも男は男だな。好みの女性のタイプってのは小さい頃から変わらんのかもしれないな?」