悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~

6.運命の人




――――23:00。


灯里はベッドの上で玲士とともに昔のアルバムを開いていた。

アルバムは結婚式の準備のため、灯里の実家に頼んで送ってもらったものだ。

二人はベッドのヘッドボードに寄りかかり、一ページずつアルバムをめくっていった。


「……あ、これ、幼稚園の卒園式だよ」

「へぇ。……お前、この頃は髪、ストレートだったの?」

「そうなの。小学校に入ったら天パになってね~……」


灯里の言葉に玲士はくすりと笑った。

そっと灯里の肩を抱き寄せ、髪を指先でくるくるといじる。


「玲士はストレートだよね。お母さん譲り?」

「そ。しかしお前がストレートだったとはね……。おれ達の間に子供が出来たら、その子はストレートになる確率が高いかもね?」

「……っ!」


灯里はぽっと頬を染めた。

――――玲士との、子供。

トマトのようになった灯里を、玲士がくすくすと笑いながら覗き込む。


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