悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
翔太はにこにこと笑いながら灯里を上目使いで見上げる。
幼いながらも独占欲を滲ませたその瞳。
……ていうか今、呼び捨てにされたような気が……。
灯里は内心戦きながら、引き攣った笑いを浮かべた。
――――やはり玲士の甥だ。
今からこれだと将来が末恐ろしい。
しかし。
今、リアルに恐ろしいのは……。
「……っ……」
横からの視線がとてつもなく痛い。
にこやかな笑顔から放たれる、突き刺すような氷の視線。
見なくても、玲士がどんな表情をしているのか灯里には容易に想像がつく。
――――あの、今あたしが相手してるのは3歳児だから!!
と心の中で叫んでも、それが玲士に伝わってるのかどうか……。
灯里は冷や汗を浮かべながら、翔太とままごと遊びに興じた……。