悪魔のようなアナタ ～with.Reiji 3～

玲士は肩を揺らしてククッと笑う。

その悪魔の笑みに灯里はなすすべもなく体を固まらせた。

……そ、そんなこと言われても……

……ままごとだし、不可抗力だし……

とビクビクしながら見上げる灯里に、玲士はうっすらと笑った。

そのまま少し背を屈め、灯里の耳元に囁く。



「……お前が生んでもいいのは、おれの子供だけだよ?」



低いテノールの声が灯里の耳を擽る。

色を帯びたその声に灯里はドキッとしながら、慌てて口を開いた。


「あ、あたりまえでしょっ」

「わかってるならいいけど?」


玲士はくすくすと耳元で笑う。

子供って……。


正直まだ全然考えてもみなかったが、いずれはそういうことになるのだろう。

自分と玲士の、子供……。


灯里は自分の顔が林檎のように赤くなっていくのを感じながら、上目遣いで玲士を見上げていた……。