悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
白い清楚な水着姿とは全く違う、大人の女の色気を全面で表したその格好。
後ろでまとめた髪が少し解れているのが、また息を飲むほどに色っぽい。
――――まさに小悪魔だ。
玲士はその凶悪的な可愛さにまるで射とめられたかのように灯里を見つめた。
灯里はそんな玲士にきょとんと首を傾げる。
「……なに、どうかしたの、玲士?」
その表情も凶悪的に可愛らしい。
どうかしてるのはお前だろうと言いかけた言葉を必死に飲み込み、玲士はぐっと手を拳に握りしめた。
これまで灯里はこういう格好をしたことはない。
それがなぜよりによって、今日、玲士の前でこんな格好をしているのか?
――――耐えられない。
玲士は理性の力で灯里に触れたい気持ちを抑え込み、口を開いた。
「お前、まさかそのままレストランに行くわけじゃないよね? 上着とか……」
「え、持ってないよ、そんなの」
あっけらかんと灯里は言う。
……持 っ て な い 。
その言葉に玲士はぴしっと固まった。