悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
「……ねえ、玲士」
「なに?」
「玲士は……あたしを連れて歩くのが、恥ずかしいの?」
思っていたことがぽろりと口から出てしまった。
そんなことはない、と自分でもわかっている。
けれど今日のことに関してだけはどうしても納得がいかない。
灯里はじっと玲士の瞳を見つめた。
玲士は灯里の言葉に一瞬瞳を鋭く光らせた後、ひとつ息をついてくすりと笑う。
「そんなわけないでしょ。お前もそれはわかってるはずだよ?」
「でも……じゃあなんで、今日……っ」
言い募る灯里を、玲士はそっと抱き寄せた。
……至近距離にある、色を帯びた瞳。
トクンと胸を高鳴らせた灯里の耳元に、玲士は甘い声で囁く。