悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
「はい、灯里」
「……ありがと」
灯里は受け取った缶コーヒーで冷えた手を温めながら、隣に座った玲士を見た。
意を決し、口を開く。
「あ、あのね、玲士……」
「ん?」
「さっきの話だけど。あたし、結婚式に晃くんを呼ぶつもりはないからっ」
灯里はぐっと缶を握りしめ、早口で言った。
玲士は驚いたように目を見開き、灯里をまじまじと見つめる。
……やがて。
その形の良い唇の端を上げ、少し笑った。
「そう? おれとしては、アイツを呼んでも呼ばなくても別にどっちでもいいけどね?」
「……え?」