悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
灯里はぽかんと玲士を見上げた。
玲士はくすくすと笑いながら灯里の瞳をじっと覗き込む。
「来たら来たで、アイツに見せつけてやるだけだよ。お前とこの先一生添い遂げるのは、このおれだってことをね?」
「……」
灯里は背筋がすっと冷えるのを感じた。
……そうだった。玲士はこういう性格だった。
こと自分に関わることに関しては玲士は絶対に引くことはない。
玲士は唖然とした灯里を楽しげに見つめていたが、やがてふっと視線を逸らし、腕を組んだ。
「……でも、こっちから招待状を送ったとしても、アイツは多分来ないと思うね」
「え、どうして?」
「……」
玲士は何かを考え込むように腕を組んだまま宙を見つめている。
その美しい瞳がかすかに陰るのを、灯里は首を傾げて見つめていた。
どうやら玲士には思うことがあるらしい。
灯里にはよくわからないのだが……。
やがて玲士はふぅと息をつき、缶コーヒーのプルタブを開けた。