悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
「おれはあの女を許すことはないよ。もし許すことがあるとしたら、それはあの女が自分のしたことに向き合って反省した時だ。それは少なくとも今じゃない」
「玲士……」
あれから、玲士の心の中でも何か変化があったのだろうか?
あの夜にはなかった、強さのようなものを感じる。
玲士はそのまま冷静な声で続ける。
「もうこれ以上、あの女にお前を傷つけさせはしないよ。やり方は今考えてるところ」
「で、でも……っ」
「あまり詳しくは言えないけど、おれもやられっぱなしだったわけじゃない。さほど多くはないけど、あの女にとって都合の悪い証拠品もある」
都合の悪い証拠品て……。
一体何なのかあまり深く考えたくはないが……。
戦く灯里の頬に、玲士は指を伸ばしてそっと触れた。
……指先から伝わる、温かい気持ち。
玲士は自嘲するように笑い、言った。