悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
玲士は言い含めるように言う。
その声に含まれる力強さに灯里は眉を上げた。
――――これまでにない、強い意志を浮かべた瞳。
玲士があの女をどうするつもりなのか、灯里はまだ聞いていない。
聞けないというのが正直なところだが……。
玲士が何も言わない以上、灯里から聞くのも憚られる。
きっと玲士が話す気になるまで待った方がいいのだろう。
灯里は胸に湧き上がる不安から目をそらすように、玲士の手をぎゅっと握りしめた。