悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
「……会社では、付き合っていることは秘密にしているんです。だからいつも、こうして外で会っているんです」
「そうなんですか……」
灯里は麻衣子の美しい貌をじっと見つめた。
――――秘密の社内恋愛。
なんだか甘くキケンな香りがする。
自分と玲士もある意味『社内恋愛』だ。
普通の社内恋愛とはかなりかけ離れていたが……。
灯里は他人事のように思えなくなり、思わず口を開いた。
「大丈夫ですよ、きっと上手くいきますから! 実はあたしも、夫とは社内恋愛だったんです」
「……え、そうなんですか?」
灯里の言葉に、麻衣子の隣に歩み寄った貴之が驚いたように目を丸くした。
やがてその瞳を細め、にこりと笑う。
「じゃあいろいろ、アドバイスお願いしますね!」
「……え、アドバイスできるかというと、ちょっと……」