悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~



灯里はハハと苦笑いした。

そもそも灯里と玲士の場合は、『社内恋愛』とはいっても実際に付き合い始めたのは玲士が会社を退職してからだ。

しかも玲士が上京する日に新幹線に飛び乗り、付き合うことになったかと思ったら、その日のうちに体の関係を持ってしまった。

今思うと、かなりとんでもない始まりだった気がする。


しどろもどろになった灯里に、貴之と麻衣子は顔を見合わせて微笑む。

二人の間に漂う甘い雰囲気はまさしくカップルのものだ。


「さて、では中に入りましょうか。ここのパスタ、なかなか美味しいんですよ」


貴之は店のドアを開け、中に入っていく。

麻衣子と灯里も貴之に続いて中に入った。


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