悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
2時間後。
灯里は上野駅の近くにある百貨店の婦人服売り場にいた。
OL用の服が並ぶ棚をうーんと首を捻りながらチェックしていく。
「ツインニットかー……。でもまずはシャツかな~……」
商品を手に取りながら、チェックしていく。
ふと見ると、ハンガーに掛かった商品の中に可愛らしいズボンがある。
裾にスカラップが入った可愛らしい形のショートパンツだ。
丈が少し短いが、下にタイツを穿けば問題ないだろう。
「可愛いなぁ、これ。春まで穿けるかも……」
と呟いた灯里の横で、玲士がうっすらと笑う。
「ミジンコにはミジンコに合った服がある。背伸びしてゾウリムシ用の服を着たところで、服の裾につまづいて転ぶのがオチだよ?」
「……」
灯里ははぁとため息をついた。
どうやらこの服は玲士的にはNGらしい。