悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
しかし、『ゾウリムシ用の服』って……。
いいかもと思って手に取ったはずなのに、そう言われるとなんだか微妙に思えてくる。
マンションのインテリアなどを見る限り、玲士の美的感覚は自分よりも確かだ。
灯里は玲士を見上げた。
「……じゃあさ。玲士はどんな服がいいと思う?」
灯里の言葉に玲士はくすりと笑い、商品が並ぶ棚を見渡した。
棚の間を素早く歩き、服を何点か手に取る。
やがて玲士は灯里に持ってきた服を差し出した。
「お前にはこういう服が似合うと思うよ?」
「……」
差し出された服に灯里は唖然とした。
しばし見つめた後、はーっと息をつく。