悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~



「いらっしゃいませ~。本日、入監予定の囚人様は何名様ですか?」


囚人様って……。

驚く灯里の横で、貴之が口を開く。


「えっと、予約の宮村です。8名です」

「畏まりました~。では主犯格の囚人様はどなたでしょうか?」


との女性店員の言葉に。

貴之はしばし首を傾げた後、灯里の方を向いた。


「今日は水澤さんの歓迎会なので、水澤さんですかね?」

「こちらの方ですね~。ちょっと失礼いたします」


女性店員はニコリと笑うと、灯里の両手に素早く手錠をかけた。

……へ?

と呆然とする灯里に、女性店員はにこやかに言う。


「では囚人牢にお通しいたしますね~」



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