悪魔のようなアナタ ~with.Reiji 3~
なんかもう、居酒屋にいるというより何かのアトラクションの中にいるみたいだ。
機会があれば玲士とも来てみたいが……。
と灯里は一瞬思ったが、すぐに首を振った。
こんなところに玲士を連れて来たらとんでもないことになる。
なにしろ奴は生粋の悪魔だ。
まるで10年前からここにいたかのようにフツーにこの雰囲気に溶け込み、この場を当たり前のように支配するだろう。
――――その姿を想像するだけで恐ろしい。
灯里はぞっとしつつ、ドリンクのメニューを開いた。