純潔の姫と真紅の騎士
聖剣士六士の宿泊家兼事務室に戻ってきたカイたちは一人ずつ風呂に入り、各自、報告書を提出するために自室へと戻った。

自室に戻り、報告書を書いていたカイはふっとスイレンの言葉を思いだし手を止めた。

彼女は、世界を恨んでいるのだろうか。

どのような顔で世界を見つめているのだろう。

カイは手が止まっていることに気付いて、動かし始めた。

ここからどうするか……。

まずはどうやって助け出すかを考えなくてはいけない。

しかも、今は戦争が勃発中だ。

いろいろありすぎて、カイの冷静な頭も少し混乱していた。

とにかく、手に届くところからイジっていこう。

まずはこの報告書からだ。

カイはため息をつきつつ、報告書を完成させた。
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