黒の森と、赤の……。/ ■恋愛シミュレーションゲーム□
そんな司の右隣に、見慣れた女子生徒がシートの裏から顔を出した。
「もう、司くんたらひどい!
あたしと話しするより、吉良(きら)や白川と話しするほうが楽しいわけ?(怒)」
口を小さく尖らせながら、不服そうに司の顔を軽く睨んでいるのは、[ 小町屋 志穂(こまちや しほ)] だった。
彼女はまあなんていうか、第一声からもわかる通り、他の司ファンの女子たち同様、司のことが大のお気に入りらしい。
黒髪ロングヘアで、顔も決して悪くない…いや、どっちかって言うと結構可愛い部類に入るとは思うんだけど……ちょっと性格が、アレだ…。
…ちなみに、さっき小町屋が言った “ 吉良 ” というのは俺の苗字。
[ 吉良 七夜(きら ななや)] 。
それが俺のフルネーム。
小町屋は、司と同じように裕也の背もたれに手をかけ、今度は俺と裕也を睨みつける。
「だいたい何よあんた達も!
あたしと司くんの時間、勝手にとらないでよ!」
…さすがアレだ…。
…正直かなりうざい…。
話しかけてきたのは司のほうなんだが…。
その本人…司の顔を見上げれば、一回小町屋の顔を見た後、俺と裕也のほうを向いて、苦笑いしている。
マンガみたいに吹き出しがあるなら、さながら『困ったなぁ…』とでも書かれていそうだ。
隣を見れば裕也の頭には、小町屋の艶のあるロング黒髪が、バサァっとかかっている。
…迷惑そうな笑顔で、俺のほうを見る裕也。
こちらの吹き出しにも、『困ったなぁ…』という文字が書かれていそうだ。
「だいたいあんた達は男のくせに…!」
小町屋がそこまで言いかけた時。
後ろの席のほうから、あまり好きではない大きめな声と、好きではない名前が聞こえてきた。
「もう、司くんたらひどい!
あたしと話しするより、吉良(きら)や白川と話しするほうが楽しいわけ?(怒)」
口を小さく尖らせながら、不服そうに司の顔を軽く睨んでいるのは、[ 小町屋 志穂(こまちや しほ)] だった。
彼女はまあなんていうか、第一声からもわかる通り、他の司ファンの女子たち同様、司のことが大のお気に入りらしい。
黒髪ロングヘアで、顔も決して悪くない…いや、どっちかって言うと結構可愛い部類に入るとは思うんだけど……ちょっと性格が、アレだ…。
…ちなみに、さっき小町屋が言った “ 吉良 ” というのは俺の苗字。
[ 吉良 七夜(きら ななや)] 。
それが俺のフルネーム。
小町屋は、司と同じように裕也の背もたれに手をかけ、今度は俺と裕也を睨みつける。
「だいたい何よあんた達も!
あたしと司くんの時間、勝手にとらないでよ!」
…さすがアレだ…。
…正直かなりうざい…。
話しかけてきたのは司のほうなんだが…。
その本人…司の顔を見上げれば、一回小町屋の顔を見た後、俺と裕也のほうを向いて、苦笑いしている。
マンガみたいに吹き出しがあるなら、さながら『困ったなぁ…』とでも書かれていそうだ。
隣を見れば裕也の頭には、小町屋の艶のあるロング黒髪が、バサァっとかかっている。
…迷惑そうな笑顔で、俺のほうを見る裕也。
こちらの吹き出しにも、『困ったなぁ…』という文字が書かれていそうだ。
「だいたいあんた達は男のくせに…!」
小町屋がそこまで言いかけた時。
後ろの席のほうから、あまり好きではない大きめな声と、好きではない名前が聞こえてきた。