ﾎﾞｸの正体を教えてあげる

凜先輩ん家へ

電車に
揺られること二十分。

普段俺達が
降りたことのない駅で
凜先輩は降りた。

｢駅から
少し歩くけど大丈夫?｣

｢勿論｣

｢良かった｣

駅から歩くこと四十分。

高級感溢れる
ﾏﾝｼｮﾝに着いた。

｢此処の
最上階が
ﾎﾞｸの家だよ｣

本当に
凜先輩何者なんだ?

｢ぇ～と、賃貸?｣

何となく
解ってるけど訊いてみた。

｢分譲だよ｣

予想通り。

｢因みに家族は?｣

何となく
答えは分かってるけど……

｢一人暮らしさ｣

やっぱり……

｢凜先輩、
自分で買ったの?｣

流石に
それはなよな?

｢そぉだよ♪ﾆﾔﾘ｣

はぁ!? ｳｿ!?

本当何者?

｢凄い!!｣

奏が目を
ｷﾗｷﾗさせて
興奮している。

まぁ確かに
凄いけど……

｢詳しい話しは
中でしよう｣

ｴﾚﾍﾞｰﾀｰに乗り込み
最上階のﾎﾞﾀﾝを押した。

最上階から見る
夕方の景色は綺麗だ。

学校の屋上より
高いこの場所は
きっと夜景も
綺麗なんだろなぁ……

｢二人共、早くおいで｣

そぉ言って通された
ﾘﾋﾞﾝｸﾞは何畳
あるんだ? と
言いたくなる程
広かった。

ﾏｼﾞで凜先輩何者?

このﾏﾝｼｮﾝといい、
園部の資料といい……

｢適当に座ってて｣
と言われたから
奏と二人で
ｿﾌｧｰに座った。

｢今、お茶いれるね｣

俺達が座ったのを
確認した凜先輩は
ｷｯﾁﾝの方に行った。

｢二人の好みが
分からないから
麦茶にしちゃったけど
ﾘｸｴｽﾄがあれば言ってね｣

何でもいいのに。

凜先輩はちゃんと
色々聞いてくれる。

｢さてと、僕がなんで
色々知ってたか
気になるんだよね?」

その通りだ。

｢お茶飲んだら、
その秘密を
教えてあげよう｣

凜先輩はﾆﾔﾘと笑った。

お茶を飲んで
凜先輩が別の部屋へと
案内してくれた。

そこには五台の
ﾊﾟｿｺﾝがあった。

｢ｽｹﾞｰ｣

奏の目がまたｷﾗｷしている。

｢実は僕、
ちょっとした
ｺﾈがあってね、
それで、園部の
過去とかも
分かったんだよ。
この部屋は
企業秘密ってことで｣