実鳥森の少年の初恋
「そう。お父さんは、茶色の髪で緑色の瞳よ。
赤い髪の人は、ローリーって言ってお父さんの親友だったの。
お父さんは、髪の毛と瞳の色以外は、ジンによく似ているわ。
ジンも、瞳は黒に見えるけれどよく見たら、濃いグリーンに
見えることもあるわよね。髪の毛は私に似ているから黒ね」
遠い目をしながら、ジンを見つめるメイです。

「じゃあ、僕は半分、森の精人なの?」

「ええ、そうよ。でも内緒にしてね。
人間は、森の精人界に入れないし、普通は
見えないのよ。お母さんも森の精人界へは
行ったことがないの。お父さんの話を聞いて
想像していたわ」

「僕は、半分森の精人だから、見えるし、
森の精人界へも行けるんだね?」

「そうね。入り口が、わかればだけど・・・」

「あのね。今日、森の精人界から迷子になった
ペリドって言うしゃべる小鳥を助けたんだよ。
そうだ、母さん、紹介するよ」
嬉しくなったジンがメイに言います。
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