実鳥森の少年の初恋
「あれ?」

「アカリちゃんとマコト君なら、さっき
新しい本を借りて帰ったわよ」
見るとマイも、本を借りたようです。
手に推理小説を1冊持っています。

「熱心に読んでて、声かけても気づかなかったから
ふたりとも、そのまま帰っちゃったの」

「そうか。ごめん、僕もこの本を借りて続きは
家で読むよ」

「動物図鑑なのね。面白そうね」

「うん、ペリドに似ている鳥って
いるのかなって思ったんだけど、いないみたい」

「そうね。あの・・ペリドのことは秘密なんでしょ?」
小声で、顔を近づけて話すマイです。

顔が近くて思わず真っ赤になったジンは
あわてて「う、うん、そうなんだ。秘密」
そう言います。

「わかった。また、いっしょに遊べたらいいよね。
もう、帰ったのかな?」
さらに、小声で話します。

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