実鳥森の少年の初恋
そして
「ジンは、ハーフなの?」

「え?僕は、日本人だよ。うん。日本人」
言いながら、なぜマイがそんなことを
聞くのかなと思っていました。

「あの、目が緑色に見えたから。その
もしかしてお父さんは、外人さんなのかなと思って」
言葉が小さくなるマイです。

急にだまってしまうジンです。
下を向いてしまっています。
マイは、お父さんのことを聞くのは
まずかったのかしら?そう思って困っていました。

一方、ジンは、悩んでいました。
父さん、茶色の髪で緑色の瞳だったという父さん。
外人じゃなくて、森の精人だって言ったら
マイは、きっとびっくりして逃げちゃうかな。
いや、マイならわかってくれるかな。
なんて言おう。

・・・・

・・・・

ふたりの間にきまずい沈黙が流れます。
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