実鳥森の少年の初恋
一方、ジンは、ペリドに案内されて
森に入っていきます。

しばらく走ったら、以前ペリドを助けた
あの大きなクスの木の根元に
うずくまっている人影を見つけました。

ペリドが、(おい、しっかりしろ)
と言いますが、身動きできないようです。

ジンが、「大丈夫ですか?あの・・・」

まったく動く気配がありません。

(間に合わなかったか・・)

あきらめようかと思っていたら
わずかに動く気配です。

「ここは?私は?」
そう言うと、再び意識を失った様子です。

「ペリド、彼は森の精人なのか?」

(あぁ、そうだ。彼も緑石を持っているみたいだ。
もう、あまりもたないかもな。影が薄くなっている・・・)
ペリドが、寂しげに言います。

「そんな・・・」
びっくりして考え込むジンです。
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