実鳥森の少年の初恋
（思い出しましたか？）
ペリドは、ジンに聞きます。

「不思議な手袋なんだ。この手袋に触れると
壊れたものを元に戻せるんだよ。
君の世界の手袋なのかもしれないね。
君の体も、きっと早く元気になるはずさ。
そうすれば、森の精人界へ帰れるだろう？」

（はい、おかげですっかり羽も治っていますよ。
きっとジンは、復元魔法の力があるんだね。
お父さんが、森の精人だったんだね？
森の精人が人間界に迷い込んだら、長くもたないはずだけど
君は、半分人間だから、大丈夫なんだろうね。きっと）

「父さんは、やっぱり人間じゃなかったのか。
だから、実鳥森の精になってしまったのかな・・・」

（そうかもしれないね。おや、誰かが近づいてくるよ？
君の母さんかな？僕は隠れるよ）
ペリドは、静かになりました。

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