実鳥森の少年の初恋
ジンは急いでカバンを部屋におくと
階段を駆け下りてきます。
「あら、準備が早いわね」
母親のメイが、笑いながら言います。
ふたりでマイの家に向かいながら
話をします。
「マイちゃんとは、学校では
会っていないの?」
「うん、あんまり。教室が離れてるからね」
ジンは、言います。
「最近、いっしょに森に遊びに行ってないみたいね?」
「うん、約束してないから」
「また、森に遊びに行こうって誘ってみようかな」
独り言のようにつぶやくジンです。
メイは、穏やかにほほえみながら
そんなジンを見ていました。
マイの花屋さんに到着すると
すでにマイのお母さんが、入り口に立っています。
「花野さん、こんにちは。あら、ジン君も
久しぶりね」
「新藤さん、こんにちは」
メイが、言いながら、ジンの方を向きます。
「あの、僕、マイちゃんといっしょに
その、あの、店番しててもいいですか?」
ジンが、緊張しながらマイのお母さんに聞きます。
「ええ、いいわよ。助かるわ。バイトの人も
もうすぐ時間だから、マイに店番を頼んでいたの。
8時には、閉めていいわ。あの子、喜ぶわ」
何やら意味ありげににっこり笑うマイの母です。
「マイ~~。ジン君よ」
お店の中からエプロンをしたマイが
出てきます。
ジンを見ると嬉しそうな顔になって
「ジン、どうしたの?」
「うん、店番、手伝いにきたよ」
ほがらかに言います。
マイの笑顔を見たとたんに
心が温かくなっていくジンです。
「じゃあ、行ってきます」
メイとマイの母が、そろって
出かけています。
「母さんの好きな花を選んでおくよ」
ジンが言います。
「お願いね」メイが振り返りながら
手をふっています。
階段を駆け下りてきます。
「あら、準備が早いわね」
母親のメイが、笑いながら言います。
ふたりでマイの家に向かいながら
話をします。
「マイちゃんとは、学校では
会っていないの?」
「うん、あんまり。教室が離れてるからね」
ジンは、言います。
「最近、いっしょに森に遊びに行ってないみたいね?」
「うん、約束してないから」
「また、森に遊びに行こうって誘ってみようかな」
独り言のようにつぶやくジンです。
メイは、穏やかにほほえみながら
そんなジンを見ていました。
マイの花屋さんに到着すると
すでにマイのお母さんが、入り口に立っています。
「花野さん、こんにちは。あら、ジン君も
久しぶりね」
「新藤さん、こんにちは」
メイが、言いながら、ジンの方を向きます。
「あの、僕、マイちゃんといっしょに
その、あの、店番しててもいいですか?」
ジンが、緊張しながらマイのお母さんに聞きます。
「ええ、いいわよ。助かるわ。バイトの人も
もうすぐ時間だから、マイに店番を頼んでいたの。
8時には、閉めていいわ。あの子、喜ぶわ」
何やら意味ありげににっこり笑うマイの母です。
「マイ~~。ジン君よ」
お店の中からエプロンをしたマイが
出てきます。
ジンを見ると嬉しそうな顔になって
「ジン、どうしたの?」
「うん、店番、手伝いにきたよ」
ほがらかに言います。
マイの笑顔を見たとたんに
心が温かくなっていくジンです。
「じゃあ、行ってきます」
メイとマイの母が、そろって
出かけています。
「母さんの好きな花を選んでおくよ」
ジンが言います。
「お願いね」メイが振り返りながら
手をふっています。