続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「日本語もろくに話せないくせに何言ってるんですか。」


相変わらず生意気だな、ペーターは。

お前は自分で払えよと言ってやったら、慌ててすみませんと謝ってきたのが笑える。

現金なヤツ。


「今頃、他のメンバーは何やってるんだろう。
ライブ成功したかな?」


気になるなら電話でもメールでもすればいいのに。

俺も連絡してないから、人のことは言えないが。

事務所の先輩の不祥事に加えて、俺とヒョンス兄の間には修復できない溝のようなものがある。

きっかけは大したことないと言われればそうかもしれないし、決して兄さんのことが嫌いになったわけじゃない。

ただ同じ夢を目指す仲間なのに、兄さんはまるで1人でやっているかのようだ。

そこに意識の違いを感じて、苛立ちを感じる。

俺たちはチームなんじゃないのか?

他のメンバーにもそれが伝染したのか、カスミとソンミンのこともあってか、日本にくるまでのMiracleの雰囲気は正直良くなかった。

表だってケンカするわけではないし、会話も普通にする。

そう表面上は、みんな今まで通りではあるが。

それでも、以前のように何でも言い合える関係ではなくなったことは確かだ。




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