続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
言ってることは理解できる。

ただ頭では分かっていても、実際には行動に移せない自分がいる。

人のことだと素直に応援できるのに、どうして自分のことだと素直になれないんだろう。


「上手くいかなかったりすることもあるかもしれないけど、その時は兄さんが何とかするから思った通りにやってみなよ。
フラれたらやけ酒付き合うから。」


ちなみに私は兄さんの言いつけを守って、禁酒運動続行中だ。

どうして兄さんはこんなに...こんなにも優しくて、誰かのために尽くせるんだろう。

たまに自分を犠牲にしすぎていないか心配になる。


「なんでそこまでしてくれるんですか?
兄さんはこんなに問題ばかり起こす私たちを嫌になったりしないの?」


「嫌になるわけないよ。
兄さんが弟と妹の面倒を見るのは当たり前だろ?
頼ってもらえない方がさみしい。

お前たちみたいに分かりやすいのはまだいいよ。
黙って離れていかれたら、兄さんだってどうしたらいいのか分からないから...」


最近は自分のことに精一杯で周りのことを気にしている余裕がなかったけど、もしかしたら私たちのこと以外にも何か問題があるのかもしれない。

勘繰りすぎかもしれないけど、思わせぶりな言い方が少し気になった。

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