続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
駐車場についてスタッフが帰るのを見届けてから、いつもの店に今から行きますと電話してから、すぐに向かった。

私が飲まないなら飲まなくてもいいと言うので、ソンミンの車で。

昨日兄さんと行ったばかりなんだけど、というのは口に出さずに心の中で留めておく。

他に行きたいところがあるか聞かれたけど、今から個室が空いてるところを探すのも大変だから、ね。





車の中では核心に触れずに、今日の仕事や社長の悪口、いつものようにたわいもない話で盛り上がった。

こんなに穏やかな時間は何日ぶりなのかな。

普通に話せていることにホッとする半面、店についてからのことを思うと少し緊張する。

だけどもう、後には引けないし、引くつもりもない。

昨日一晩中ほとんど寝ないで考えても何を話すかまとまらなかったけど、それでも自分の気持ちを伝えるって決めたんだ。
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