続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
あれだけ強い決意をしたにも関わらず、店についてからは、どう話を切り出せばいいのか分からなくなって、
お茶を飲むこととひたすら食べることに集中するしかなかった。

私の何が一番ダメかって、肝心なところでいつも口下手なことだと思う。

自分でも、分かってはいるんだけど...。



「さっきの演技で言ったこと...本当だから。
初めて会った時から、かわいい人だなって思ってた。
それですぐ好きになって...。
だけど、いつも僕は姉さんを困らせてばかりだ。
笑顔に、したいのに。」


「ソン、ミナ...?」


店についてから急に口数が少なくなった私を見かねたのか、最初に話を切り出したのはソンミンだった。


「ほら、今だって困った顔してる。
そんなに悩むんだったら...もうやめてあげるよ。
僕も姉さんの気持ちが分からなくて苦しい。
思わせぶりな態度をとったり、突き放したり...本当はどっちなのか、分からない、よ...。

...明日からは、ただのメンバーに戻ろう?
そしたらもう苦しまずにすむでしょ?
前みたいに仲のいいメンバーに戻れるようにがんばるから...だから...気まずい関係にはなりたくない。」
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