続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「面倒でも、イケナイことでも、好みのタイプじゃなくても、それでも好きになっちゃったんだよ。
ソンミナが、好きなの...!」


いつかは離れなくちゃいけなくて、その時ダメになって傷つくくらいなら、最初から手に入れないほうがマシだと思ってた。

ペーターとの間には、たしかにそこに愛はあったと思うけど、お互いに一歩引いていたから発展しなかったんだ。

だけどもう自分に言い訳もできないくらい、たとえいつかは失うことになったとしても我慢できないくらいに...好きな人ができたの。





私はもう純粋な女の子じゃないよ、ソンミナ。

汚いことだってたくさん知ってるし、計算高いことも考える。

賢く生きていくために、偽りの笑顔ばかりが上手くなっていく。

それでも、何回恋をしても、純粋な心を失っても、心のどこかではまだ信じ続けている。

私にも誰かをまっすぐに愛すことができるんじゃないかって。

そう思うことができたのは、きっと。




「何か言ってよ...。」


私の告白を聞いても何を言葉を発しないソンミンに不安になる。

遅かったの?
今さら都合が良すぎる?

繋がれたままのこの手だけが唯一、私をこの場につなぎとめていてくれる。
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