続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「みんなにも報告しないとね。
最近雰囲気がピリピリしてたからなあ。
少しは良くなるといいんだけど」


「それって私たちが原因だよね?」


「うん、僕たちが一番の原因なんだろうけど。
他にもメンバーの不仲説とか、シューイン兄の脱退説とか色々報道されてたのもあるんじゃない?」


ソンミナはそう言って私の髪をなでてから、目をふせた。

ただの噂に過ぎないし、メンバーのことは自分たちが一番よく知っているはずだけど、私とソンミナのこともあって、みんな疑心暗鬼になっていたのかもしれない。

報道されていたのは三人で日本に行っている時で、私は後で知ったからそこまで気にしなかったけど、ソンミナたちはちょうど台湾にいたから...。

報道されていたことは、どれも真実には程遠いことばかり。

個人活動の多いシューイン兄の活躍を私たちが妬んでいるとか、少し絡みがなかったからってメンバー間の確執があるとか。

他のメンバーに対して嫉妬する気持ちが全くないかと言われたら嘘になるけど、大切なメンバーを憎んだりするはずない。

私たちだって人間なんだから、長い間一緒にいてずっと仲良くいられるわけでもなく、けんかだってする。

それを不仲と言うなら、仲良しのグループなんて一つもないよ。
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