続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
「そんなことないよ。
嫌がらせだってされたし、親のコネで役とったんだろうとか他にも嫌なことたくさん言われるよ」


そうだよな、何不自由なく生きているように見えるジェニーも、きっと辛いことはたくさんあったんだろう。

慰めようと手を伸ばしかけたが、その後パパがたっぷり仕返ししてくれるけどと不敵に笑ったのを見て、すぐにその手を引っ込めた。

心配して損したな。


「ほどほどにしておけよ。
全く......お前の心配より、お前に嫌がらせした人の方を心配しなくちゃいけないな」


「どうして? 私に嫌がらせをしてたって仕事がとれるわけじゃない。
私を妬んでいる時間があるのなら、整形でも体を使ってでも仕事をとればいいのに。
親のコネで仕事をとって何がいけないの?
演技力がその人の実力だと言うのなら、親のコネも、持って生まれた美貌も、私の実力のうちよ。

誰にも文句を言われないくらいの......ママみたいな女優になるのが私の夢なの。
そのためには親のコネも利用する。
綺麗事でせっかくのチャンスを逃すなんてもったいないじゃない」
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