続・たとえどんなに辛いサヨナラが待っていたとしても
一日の全ての仕事を終えてから、そのままマネージャーに相談があるとスタッフに言って、俺だけサキ姉と一緒に事務所の宿舎に向かう。

相談というか、毎週行っている報告会を開くため。

最初はなりゆきで監視することにしたけど、最近はこの報告会が楽しくなってきた。

過去付き合った男や、数々の失敗談を聞いていると、やはり俺がついていなくてはいけない。

仕事の上では彼女がマネージャーだけど、私生活では俺がサキ姉のマネージメントをして......、なんてあちらからお断りだろうに、上から目線かつ迷惑なことを考え始めてしまっていた。


「宿舎についたらパスタ作ってください。
それからピザも頼んでくださいね」


「お弁当食べたのに、どれだけ食べるの......」


小さな子をたしなめるように注意して呆れたように横目で俺を見るけど、最終的には姉さんがパスタを作ってくれることもピザを頼んでくれることも俺は知っている。

家では夜中にピザを食べていると、食べ過ぎだの体に悪いだの、シューイン兄がうるさいんだ。

アレコレ気にして好きなもの食べられないほうが、よっぽど体に悪い!

たまにだったらと許してくれるサキ姉がマネージャーで本当に良かった。

食生活まで管理する厳しいマネージャーだったら、俺ついていけない。

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